口腔外科でよく処方する薬(非鎮痛薬)

口腔外科でよく処方する薬(非鎮痛薬)

 

メチコバール

成分:メコバラミン

生体内補酵素ビタミンB12

ホモシステインからメチオニンを合成するメチオニン合成酵素補酵素として働き、メチル基転位反応に重要な役割を果たす。

ビタミンなので神経細胞内小器官へ移行しやすく、髄鞘の構成成分であるレシチンの合成を促進して神経繊維の髄鞘形成率を高めたり、デオキアイウリジンからチミジンへの合成系に関与して核酸・蛋白の合成を促進したり、変性神経の出現を抑制することで軸索再生を促進させる。

つまり、神経障害が出た患者さんにお守り程度でビタミン剤を処方して神経回復の促進を期待する。

500μg錠×3回(3錠分3)を数ヶ月単位で処方する。

骨切りやプレ抜、嚢胞や腫瘍摘出、抜歯で神経症状を呈したら数ヶ月から年単位で処方する。

 

 

リザベン

成分:トラニラスト

肥満細胞や各種炎症細胞からのケミカルメディエーター(ヒスタミン、ロイコトリエンetc)遊離を抑制する。

従ってアレルギー疾患に対して処方する事がメジャー。

だが同時に、サイトカインや活性酸素の産生・遊離抑制作用を有するため、ケロイドや肥厚性瘢痕由来繊維芽細胞のコラーゲン合成を抑制する。

ケロイドや肥厚性瘢痕治療薬としても使用することがあり、口腔外科ではこれを目的として使用している。

 

例えば口唇形成術を行った患者に対して瘢痕形成を抑えるためによく処方する。